【陸奥】栽培方法で皮の色が変わるちょっとふしぎなりんご|りんごの品種を勉強する#9

陸奥

 

 

こんにちは。マコト(@makoto_ringo)です。

9回目のりんごの勉強です。

 

前回はこちら↓

はるか 【はるか】冬まで大事に栽培される箱入り娘のような甘いりんご|りんごの品種を勉強する#8

 

今までに出会ったりんごたち>>>りんごの品種一覧

 

今回は『陸奥(むつ)』という栽培方法で皮の色が変わるちょっと不思議なりんごの紹介です!

 

陸奥とは

 

あまさ
(2.0)
すっぱさ
(3.0)
硬さ
(3.5)
皮の色の不思議度
(5.0)
レア度
(1.0)

 

親の掛け合わせ:『ゴールデンデリシャス』 × 『印度

収穫時期:10月中旬~10月下旬

生まれたところ:青森県

おもな産地:青森県、山形県、福島県

大きさ(重さ):400g程度

皮の色:桃紅色

 

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陸奥の特徴

 

『陸奥』は無袋栽培と有袋栽培で見た目が変わる品種です。

本来は皮の色が黄色~黄緑色になるりんごですが、栽培時に袋掛けして赤く着色します。

収穫の1か月前くらいに袋を外して日光に当てると、皮の色が赤色になります。

しっとりとした滑らかな表面のりんごです。

 

大きさは400g程度で、大きいものは1㎏超えるものもあるそうです。

形はふっくらとしていてやや縦長です。

果汁が多めで甘みがあり、ほど良い酸味もあります。

 

陸奥』は絵や文字の入った『絵文字りんご』としてよく利用されています。

七福神の絵や「寿」の文字、クリスマスのイラストなど、冬頃によく見かけます。

贈り物やお正月などのお祝い用として利用されます。

 

また、イギリスでは非常に有名な品種です。

イギリスの品評会では「King of apples」と呼ばれ、『Crispin(クリスピン)』という別名がつけられています。

 

イギリスから『陸奥』の果実は大きすぎるという苦情があるとかないとか…。

陸奥ちゃん

マコト

なぜなんだ…。

 

陸奥の歴史

 

陸奥』は青森県りんご試験場で1930年(昭和5年)に『ゴールデンデリシャス』に『印度』を交配してできた果実から選抜・育成されたりんごです。

 

研究の過程で、大変見事な黄色いりんごとして有名になりましたが、似たようなりんごを福島県のとある人が育成しているということが分かり、全国的に有名になりました。

そのとある人は『国豊』という名前で品種登録をしようとしていましたが、青森県りんご試験場で育成されていたりんごとあまりにも似ているということで問題になりました。

 

調査の結果、昭和16年頃に青森県りんご試験場に来ていた研修生により、穂木が持ち出されていたことが分かり、2つのりんごが同じであることが分かりました。

この事件は、福島県のとある人の謝罪により、解決したそうです。

 

この事件をきっかけに青森県では予定を早め、正式名称を『陸奥』と命名することにしましたが、梅沢村(現:青森県五所川原市梅田)の前田顯三さんが独自に育成した品種と同じ名前のものがありました。

前田さんの了解を得て、1948年(昭和23年)に園芸学会で『陸奥』として発表し、翌年、農産種苗法による第1号として名称登録されました。

青森県の旧国名の「陸奥国」が名前の由来です。

 

陸奥』の赤色は偶然発見されたものだそうです。

デリシャス系』などに多発する斑点落葉病の予防対策のため、青森県りんご試験場で1962年(昭和37年)から実施された二重袋活用の研究過程で、病気に強く二重袋を必要としない『陸奥』に試験的にかぶせたところ、ルビー色の果実ができました。

これが評判を呼び、りんごの着色技術として一般に普及し、改良されてきました。

今では着色のために三重袋も使われるそうです。

 

陸奥』が赤色、『サン陸奥』が黄緑色だよ。

サン陸奥くん

マコト

ぜひ覚えてね!テストには出ないけど!

 

主な食べ方

 

そのまま生で食べるのがおすすめです。

ジュースにしてもOKです。

 

ジャムやりんごバター、コンポートにしても良いかも。

 

今日のりんご

 

マコト

陸奥』を使った甘いドライフルーツです!

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